映画「ホーンテッド・マンション」
ウォルト・ディズニーの映画「ホーンテッド・マンション」が4月24日(土)から公開される。いわずとしれた、ディズニーランドの同名の人気アトラクションから題材をとった映画だ。東京ディズニーランドに行ったことのある者(日本人の大半がこのグループに入るようだ)なら誰でも知っている、あの999人の亡霊たちの秘密がついに解き明かされる!ということらしい。
この映画はアニメではなく実写である。最近ディズニーのアニメ映画が不振続きであること、代わりに「パイレーツ・オブ・カリビアン」など実写映画が健闘していることなどは、以前本blogでもご紹介した。この「パイレーツ・オブ・カリビアン」もディズニーランドのアトラクションから題材をとっている。2匹目のドジョウ、というわけだ。
ディズニーランドの人気アトラクションであるこれらは、抜群の知名度と独自の世界をもっている。ディズニーにしてみれば、これらは著作権に守られた貴重な経営資源である。こうした経営資源の使い回しは、プロジェクトの期待キャッシュフローを高める、必要な投資コストが安くすむなど、当該投資プロジェクトの競争力を高めるものであり、これらのプロジェクトへの投資機会、すなわちリアルオプションの価値の源泉となるものである。
この映画があたるかどうかはわからないが、作品のネタが既存のアトラクションから出たものばかりとなると、ディズニーのクリエイティビティは想像以上に深刻な劣化を起こしているのではないかとの疑いも出てくる。こうなると、次はなんだろう、と思うのが人情ではないか。昔、東京ディズニーランドには「ビッグ10」という回数券のようなチケットがあったが、この2つのアトラクションはいずれも最も人気の高い部類、つまりEチケットであった。となれば、他にEチケットのアトラクションといえば、・・・「ジャングル・クルーズ」か?「スペース・マウンテン」か?「ビッグ・サンダー・マウンテン」か?・・・ややつらいような気もする。となると、今回の「ホーンテッド・マンション」が当たったとしても、ディズニー映画の将来はまだまだ不安がいっぱい、というところかもしれない。
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